ブログ

高橋ウィメンズクリニックのブログです。

AMH<0.1、39才、7回目のIVF挑戦での妊娠例

39才、7回目の採卵、凍結胚移植での妊娠、卒業例がありましたのでご紹介致します。

37才で来院。
来院時の子宮鏡で、1.5cmの大きな子宮内膜ポリープと、2cmのチョコレート嚢腫を認めました。
来院時のAMH=0.51と低下していました。
ご本人の希望もあり、AIH3回施行の後に、体外受精も開始しました。

ART
1回目) 2個採卵、ICSI 1個受精し胚移植。
2回目)  3個採卵、IVFで2個受精し、1個胚移植。

AMH<0.1に低下。
その後、左の5cmの卵巣膿瘍(のうよう)(おそらくチョコレート嚢腫に感染し、膿がたまった可能性が大きい。)で、他施設に入院し、左卵巣を摘出。

ART
3回目)  採卵できず終了。
4回目) 2個採卵するも、変性卵とGV卵で終了。
5回目) 1個採卵、IVFで受精し胚移植。
6回目) 1個採卵、IVFで3前核の異常胚で移植できず。
7回目)  2個採卵、IVFで1個胚盤胞凍結。 その後凍結融解胚移植で妊娠、卒業。

AMH<0.1となり、その後、左の卵巣嚢腫を切除し、AMH<0.1に低下確認後、1年半での体外受精で妊娠された方です。

いくつかの参考点があります。
1)子宮鏡でしっかりと内膜ポリープを確認・処置しましょう。はっきりしている着床障害とは、子宮内膜ポリープや粘膜下筋腫、重症の卵管水腫の存在、などなのです。

2)AMH=0.51がAMH<0.1になる期間は、10ヶ月でした。個人差はありますが、AMHが1未満だと、1年で感度以下になる可能性もありそうですね。

3)AMH<0.1でも、その後2年程度は、不妊治療は可能性ある。ただし、この例では、DHEAや、アシストワンなどのマルチビタミンなどを使用していました。

4)チョコレート嚢腫があると、今回のように、何の原因もなく、感染、膿瘍が出来ることがある。採卵などで、チョコレート嚢腫を穿刺すると、しばしば、採卵後に膿瘍が出来ることがあります。チョコレート嚢腫があるときの穿刺では、抗生物質を強力に使用した方がよいでしょう。

この方は、1~2個での挑戦が続き、7回の挑戦で、3回は胚移植出来ませんでした。1回胚移植出来なくても、数回挑戦してみる価値はあるのですね。
この方は幸運にも妊娠されましたが、今後良い経過である事を祈るばかりです。




一覧に戻る