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高橋ウィメンズクリニックのブログです。

6×5cmの粘膜下筋腫を、2回に分けて外来手術してから妊娠した例

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59mm×48mmの粘膜下筋腫の手術を、2回に分けて日帰り手術をした後に、凍結胚移植をおこない妊娠、卒業された方をご紹介致します。

36才。AMHは0.31と、卵巣機能は低下状態。来院当初、4.5cmの筋層内筋腫があるものの、子宮内への突出はなし。治療を急ぐ目的で、AIHを1回施行。

その後、すぐにART(ICSI)に以降し、採卵3個、受精3個、1個新鮮胚移植するも妊娠せず。2個凍結保存(day3胚)。

超音波検査上、筋腫は徐々に増大し、最大59×48mmで、子宮内腔にも30~40%突出してきていました。

凍結胚を戻せる状況ではないと判断し、筋腫摘出を決断。

しかし、当クリニックでは、日帰りの子宮鏡下筋腫摘出術は、通常は2cmまでとしていました。

4~5cmを越える筋腫は、日帰り手術の範囲を超えているのです。

ご本人と相談し、まずはナファレリールを使用して小さくすること、手術は1回ではおこなえないので、2~3回に分けておこなう必要があることを説明しました。

ナファレリールを3ヶ月使用し、45×40mmと筋腫がわずかに縮小したところで、1回目手術を施行しました。

1回目手術時間約30分、子宮腔内に突出部分は切除しましたが、術後の残存筋腫は37×28mmでした。

ナファレリールを継続し、残存筋腫が徐々に子宮腔内に突出するのを待ち、1回目手術の2ヶ月後に2回目の子宮筋腫切除術をおこないました。2回目でほぼ筋腫を取り切れました。

しかし、範囲が大きく、一部子宮内膜が欠損して、筋層、粘膜が完全に修復されるまで4ヶ月かかりました。

その2ヶ月後、筋腫摘出6か月後に、凍結胚移植をおこない妊娠、卒業となりました。


今回は、通常では日帰り手術をおこなわない5cm程度の粘膜筋腫を2回に分けて手術しました。

結構これは限界の手術です。入院施設を持たないところでは、今回のように短時間で手術を終える必要があります。その場合には、2~3回に分けて手術をすることがしばしばあります。

大きな場合には、ナファレリールや、ブセレキュア、などで、筋腫を一時的に小さくして、かつ出血を少なくする予防策をとって、今回のように分けて手術をする方法があるのですね。

これは入院しないで済むメリットがありますが、1回でおこなえないこともあるので、数回おこなう必要性もあるのです。これはその方のご希望にもよりますね。

ギリギリの例だったので、まずは無事に終わって良かったです。

今後の妊娠の経過が良いことを祈るばかりです。


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