No. 12106

はじめまして。 不妊治療を開始した30歳です。はじめてのことばかりですが、ここの掲示板の内容をたくさん確認させていただき、勉強になっております。 このたび体外受精をすることとなったのですが、片方の卵管水腫があります。通っているクリニックの先生からは吸引穿刺の提案がありましたが、論文などを見てみると水腫を穿刺しても再発の可能性があることや、穿刺をしていない群と比較しても妊娠率は変化なかったとあることから、どうしたらほうがよいのかを迷っています。3回くらい移植をしても成功しない場場合は腹腔鏡下でのオペを検討したいと思っているのですが、初回の採卵後に吸引しておくべきか何もせずトライしてみるのかを悩んでいます。ぜひ数多くの経験をされている先生のご意見をうかがえると大変嬉しいです。

No.12106 はる

カテゴリ: 卵管因子 体外受精・顕微授精

はじめまして。
不妊治療を開始した30歳です。はじめてのことばかりですが、ここの掲示板の内容をたくさん確認させていただき、勉強になっております。
このたび体外受精をすることとなったのですが、片方の卵管水腫があります。通っているクリニックの先生からは吸引穿刺の提案がありましたが、論文などを見てみると水腫を穿刺しても再発の可能性があることや、穿刺をしていない群と比較しても妊娠率は変化なかったとあることから、どうしたらほうがよいのかを迷っています。3回くらい移植をしても成功しない場場合は腹腔鏡下でのオペを検討したいと思っているのですが、初回の採卵後に吸引しておくべきか何もせずトライしてみるのかを悩んでいます。ぜひ数多くの経験をされている先生のご意見をうかがえると大変嬉しいです。

高橋敬一院長からの回答

卵管水腫は体外受精の適応になります。ただし、超音波検査でもわかるのは重症な卵管水腫であり、体外受精の成績は1/2~1/3に低下して、流産率は2倍になります。したがって、超音波検査でわかる卵管水腫は対策を行う方が良いでしょう。厳密には、手術での卵管切除などの対策が本来の方法です。しかし、一度も胚移植していない方にいきなり手術をお勧めするものではありません。3回移植しても妊娠しない場合に、手術を考えるのは適当な判断だと思いますよ。それまでは担当医の言うように吸引するの一つの対策です。吸引は一時的な対処法であり、もちろん根本的な治療ではありません。妊娠率に差がないとの論文も探せばいくつもあります。しかし、有効であるとの論文もあります。どちらの考え方をするか次第なのですね。穿刺をすることは採卵と同じようなことなので、特別困難な方法ではありません。当クリニックでは、積極的に穿刺吸引をおこなっています。