No. 12807

いつも参考にさせて頂いております。 ありがとうございます。 原因不明の不妊で、複数回の良好胚移植で、着床不全を起こしております。 主治医には、保険適用でできる検査、治療で有効なものは、腹腔鏡手術しかないと言われています。 腹腔鏡手術で、慢性子宮内膜炎が直せる、というのは聞いたことがありますが、 前医で既に治療済みで、子宮鏡も問題ありませんでした。 卵管水腫も腹腔鏡手術で治せると聞いたのですが、普段の経膣エコーや卵管造影でも指摘されたことがありません。 そもそも、卵管造影で両方の卵管が開いていると診断されているのに、卵管水腫の可能性はあるのでしょうか?? これが気になっています。 腹腔鏡手術をするメリットが分かりませんが、主治医はもうそれしか保険ではできることがない(トリオなどは有効と思っていないようです) と言われ、悩んでいます。 もし、よろしければ、卵管が開いている状態で卵管水腫の可能性があるかという件と、腹腔鏡手術のメリット(何を治せるのか)について教えてください。

No.12807 なかこ

いつも参考にさせて頂いております。
ありがとうございます。

原因不明の不妊で、複数回の良好胚移植で、着床不全を起こしております。

主治医には、保険適用でできる検査、治療で有効なものは、腹腔鏡手術しかないと言われています。

腹腔鏡手術で、慢性子宮内膜炎が直せる、というのは聞いたことがありますが、
前医で既に治療済みで、子宮鏡も問題ありませんでした。

卵管水腫も腹腔鏡手術で治せると聞いたのですが、普段の経膣エコーや卵管造影でも指摘されたことがありません。

そもそも、卵管造影で両方の卵管が開いていると診断されているのに、卵管水腫の可能性はあるのでしょうか??
これが気になっています。

腹腔鏡手術をするメリットが分かりませんが、主治医はもうそれしか保険ではできることがない(トリオなどは有効と思っていないようです)

と言われ、悩んでいます。

もし、よろしければ、卵管が開いている状態で卵管水腫の可能性があるかという件と、腹腔鏡手術のメリット(何を治せるのか)について教えてください。

高橋敬一院長からの回答

胚移植しても着床・妊娠しない原因の7割は、胚の染色体異常と考えられています。したがって、最も重要な検査は着床前診断PGT-Aになります。これをのけて考えると着床不全の検査になります。一般的には腹腔鏡では慢性子宮内膜炎は治せません。重症の卵管水腫が原因になっている場合に限り、卵管水腫を解除(切除、切断、開放)することで治る可能性があるのです。子宮内膜炎は確実に今も診断されていますでしょうか。慢性子宮内膜炎がないならば腹腔鏡をする意味は今回はないのではないでしょうか。子宮卵管造影検査は影絵なので、診断の確実性は高くはありません。その意味では卵管水腫を確実に否定はできませんが、卵管水腫がある可能性は低いように思います。これらの評価、考え方は担当医との十分な相談が必要でしょう。3回以上胚盤胞移植をおこなって妊娠しないならば、当クリニックならば、再度の慢性子宮内膜炎検査、子宮内フローラ、をおこなうかもしれません。それ以上では、着床の窓(ERPEAK)、Th1/Th2の検査をすることもあります。