No.2871 34935
いつもお世話になっております。
今回も体外受精の結果が、妊娠判定=陰性で残念でした。
診察の際にお聞きできなかった事を、後からやっぱり「聞いてみたい」という気持ちになり、ここで質問させていただきたいと思います。
●受精卵のグレード(1とか3aとか)は着床のしやすさに関係あるのでしょうか?グレード1の方が着床しやすいなど。「新鮮胚移植な場合の年齢別の着床率はこのくらいです」というデータは移植前に胚培養士さんからお聞きしたのですが、グレード別の着床率データなどはあるのでしょうか?(今回はグレード1だったので、かなり期待していたのですが、ダメだった原因は、やはり「抗核抗体陽性」のせいなのでしょうか?それとも夫婦ともに高齢なため遺伝子に問題があるのでしょうか?)
●私の場合、今回移植した新鮮胚以外に2個受精卵があったと思うのですが、2個とも胚盤胞にならず凍結できなかったという事でしたが、分割が止まってしまった原因として考えられる事は何かありますか?またその対策のためにできることは何かありませんか?
●私のように「抗核抗体が陽性(320倍)でも、体外受精(顕微授精)で妊娠・出産に成功された方は貴院で過去にいらっしゃるのでしょうか?
●抗核抗体陽性の場合「抗リン脂質抗体症候群(APS)を合併している可能性があるのでAPSのスクリーニングが必要」と書いてあるHPを見たのですが、よく理解できませんでした。「APSのスクリーニング」というのは私の場合必要なのでしょうか?
できることは全てやって、また頑張っていきたいです。よろしくお願い致します。
高橋敬一院長からの回答
今回良い結果が得られずに残念です。胚のグレードは3aよりも1の方が着床しやすくなります。ただし、グレード1でも、着床率は30~40%程度で、染色体異常もあり得るのです。確かに抗核抗体が陽性なので、胚の問題はあり得ます。しかし、明確な対策はなく、良い胚を選んで移植することになります。抗核抗体が320倍でも、妊娠、出産されている方がいらっしゃるので、影響はあると思いますが、絶対的な不妊原因ではありません。抗核抗体はしばしば女性に認められるので、抗核抗体があったからといって、抗リン脂質抗体を検査しなければならない、とはされていません。ただし、もし流産が多いならば、不育症の検査として積極的に受けても良い検査です。しかし、今回には、特に必要な検査とは言えません。