No. 10143

いつもお世話になっております。 近畿で体外受精を初めて1年経ちますが、今後の方針を悩んでおります。 〜経歴〜 現在までに採卵4回、移植4回。 移植のうち2回は化学流産、1回は7週心拍確認後流産。AMH4.3。PCOSで自力排卵が難しい。卵巣嚢腫手術経験あり。 先日、3回目の卵管造影検査をしたところ、左の卵管が卵管水腫の疑いがあると言われました。1.2回目の造影検査でも、左の方に造影剤が溜まっていたのですが、流産手術後の今回再度撮影したところ、正式にそのような診断がくだりました。 卵管を切除するか迷っています。 担当医は、①切除するなら再発防止のため両方②水腫といっても、『疑い』レベル(いわゆるウインナー状になっているわけではない)ので、放置するのも手③水腫を放置したまま妊娠する人もたくさんいる④ただし、良好胚2個移植を繰り返しても流産が続いているので、どこかのタイミングで切除も視野に入れないといけない とのことです。 なお、初期流産した卵は染色体正常男児で、不育症検査のホルモン値などは、ラクトフローラの乳酸菌数が少ない以外の問題はありませんでした。 自然妊娠は諦めているのでこだわりはないのですが、卵管の切除を行うと、卵巣への血流が悪くなり、採卵数が減ったり質が悪くなるということを説明され、迷っています。 先生へお伺いしたいこと ①年齢的にも、採卵を繰り返し胚盤胞を貯めた上で、手術した方がよろしいのでしょうか。それとも、軽度の水腫の場合は、しばらく採卵と移植を繰り返し、様子を見たほうがよろしいのでしょうか。 ②担当医は、少なくとも7週の流産は水腫の影響ではない(そこまで育っているのであれば、水腫が関係することはほぼない)と言っているのですが、先生も同じお考えですか。 ③原因不明流産の後でも、出産される患者さまは先生の病院にいらっしゃいますか。 なかなかうまくいかない治療に疲れてしまい、支離滅裂な文章になってしまい申し訳ございません。

No.10143 はる

カテゴリ: 卵管因子 体外受精・顕微授精

いつもお世話になっております。
近畿で体外受精を初めて1年経ちますが、今後の方針を悩んでおります。

〜経歴〜
現在までに採卵4回、移植4回。
移植のうち2回は化学流産、1回は7週心拍確認後流産。AMH4.3。PCOSで自力排卵が難しい。卵巣嚢腫手術経験あり。

先日、3回目の卵管造影検査をしたところ、左の卵管が卵管水腫の疑いがあると言われました。1.2回目の造影検査でも、左の方に造影剤が溜まっていたのですが、流産手術後の今回再度撮影したところ、正式にそのような診断がくだりました。
卵管を切除するか迷っています。
担当医は、①切除するなら再発防止のため両方②水腫といっても、『疑い』レベル(いわゆるウインナー状になっているわけではない)ので、放置するのも手③水腫を放置したまま妊娠する人もたくさんいる④ただし、良好胚2個移植を繰り返しても流産が続いているので、どこかのタイミングで切除も視野に入れないといけない
とのことです。
なお、初期流産した卵は染色体正常男児で、不育症検査のホルモン値などは、ラクトフローラの乳酸菌数が少ない以外の問題はありませんでした。

自然妊娠は諦めているのでこだわりはないのですが、卵管の切除を行うと、卵巣への血流が悪くなり、採卵数が減ったり質が悪くなるということを説明され、迷っています。

先生へお伺いしたいこと

①年齢的にも、採卵を繰り返し胚盤胞を貯めた上で、手術した方がよろしいのでしょうか。それとも、軽度の水腫の場合は、しばらく採卵と移植を繰り返し、様子を見たほうがよろしいのでしょうか。

②担当医は、少なくとも7週の流産は水腫の影響ではない(そこまで育っているのであれば、水腫が関係することはほぼない)と言っているのですが、先生も同じお考えですか。

③原因不明流産の後でも、出産される患者さまは先生の病院にいらっしゃいますか。


なかなかうまくいかない治療に疲れてしまい、支離滅裂な文章になってしまい申し訳ございません。

高橋敬一院長からの回答

超音波検査で卵管水腫が認められるならば、重症と考えてください。重症の場合には、妊娠率は1/2~1/3に低下し、流産率は倍増します。現時点では、重症か軽症かわからないならば、一度妊娠していますので、今のままで胚移植する選択肢はあります。一方、正常核型での流産でしたので、この流産に関わっていたとご不安ならば、卵管水腫を手術することはあります。手術の場合には、卵管切除すると卵巣の血流が減少して採卵数が減るという報告もありますが、変わらないという報告もありますので、これは明確ではありません。もし卵巣機能の低下にこだわるならば、「卵管切除」ではなく、卵管と子宮の境の部分を「切断」するだけならば、卵管は残ったままで、卵管水腫の内容液の逆流は防止できます。原因不明流産のあとでの出産例は、珍しくはありませんよ。頑張って下さいね。