No. 1164

私は過去の潰瘍性大腸炎の全摘出手術により、両側卵管水腫ができました。過去に3回手術経験があり、その影響で尿管が切れてしまい左腎臓が半分死んでしまいました。 以上の事により癒着が激しく多臓器を傷つける恐れがあるためラパロ、開腹ともに手術禁忌となりました。 欧米、韓国などでEssureというコイルを子宮鏡で卵管を塞ぎ3か月待ってIVFをする治療が最近になってIVF専門病院で行われ始めました。日本ではまだ普及していないようなので、海外でその治療を受けようか考えていますが、先生のお考えはいかがでしょうか?やめた方がいいと思いますか?

No.1164 卵管水腫です

カテゴリ: 次回受診時期

私は過去の潰瘍性大腸炎の全摘出手術により、両側卵管水腫ができました。過去に3回手術経験があり、その影響で尿管が切れてしまい左腎臓が半分死んでしまいました。
以上の事により癒着が激しく多臓器を傷つける恐れがあるためラパロ、開腹ともに手術禁忌となりました。
欧米、韓国などでEssureというコイルを子宮鏡で卵管を塞ぎ3か月待ってIVFをする治療が最近になってIVF専門病院で行われ始めました。日本ではまだ普及していないようなので、海外でその治療を受けようか考えていますが、先生のお考えはいかがでしょうか?やめた方がいいと思いますか?

高橋敬一院長からの回答

状況を拝見すると、確かに手術はかなりのリスクがあります。コイルを使用する方法は日本ではまだおこなっているところはまだ聞いたことはありませんが、一つの選択肢としてはあり得ます。ただし、コイルではなく、電気メスやレーザーで子宮口を塞ぐことも可能かもしれません。重症の卵管水腫ならば,体外受精の成績は低下しますが、軽度ならば影響は大きくはありません。また重症の卵管水腫があれば妊娠率は1/2~1/3に低下しますが、「体外受精で全く妊娠しない」訳ではありません。したがって、卵管水腫の処置が困難な場合には、まずは体外受精を数回受けてみることも選択肢としてはあり得ます。選択肢としては必ずしもコイルのみではないと思いますので、その上で判断してみては如何でしょうか。