No.1166 30061
昨日転院先の産婦人科に2回目の受診をしました。
9週1日で大きさもピッタリで順調に育っていますが、念の為バイアスピリンのみで大丈夫か質問した所、紹介状には12因子の事しか書いていないので分からないと言われました。
他にもIgMなど2〜3項目陽性が出ていたので、なぜ記載されてなかったのか疑問に思いました(書いてくれたのは女医さんです)
検査結果の用紙を持参しようと思うのですが、次は3週間後なので、それまで何もしなくて大丈夫なのか心配です。
貴院を卒業する時にバイアスピリンで大丈夫と言われたのに心配症なもので不育専門病院のHPなどで調べて「無治療では80%、バイアスピリンのみでは50%、ヘパリン併用では20%の流産率である」「出産経験後に体質が変わる事は多々あり、妊娠後に悪化する人もいる」「不育専門以外の病院では重要視されない弱陽性でも流早死産を繰り返す人もいる」などの記事を見て不安になってしまいました。
更に心配しすぎる事によるストレスも流産の原因になるという記事まで読んでゾッとしました…元々心配症な上に精神疾患もあるのでストレス過多なのは自覚しており、何とか安心できる情報を求めては当然レアケースも書いてあるので一喜一憂してしまい反省の日々です。
今現在バイアスピリンを飲んでる状態で正常値になっているのが分かれば安心できるのですが今の病院では扱ってないそうです。
そこで卒業後ですが不育症の再検査のみ貴院で行う事は可能でしょうか?
それとも胎児の成長に問題なければ気にする必要はないのでしょうか?
ネットを見すぎるのは良くないと自分でも分かってるのですが万全の体制で頑張りたいという気持ちから、ついつい色んなサイトを見てしまいます…
お忙しい所、長々と質問してすみませんが、回答お願いします。
高橋敬一院長からの回答
紹介状が不十分であったようで大変失礼致しました。さて、その上での対処方法ですが、アスピリンで十分ですよ。
まず、30061さんは不育症でも、習慣流産でもありません。実際にお子さんがいらっしゃいます。つぎに、抗PE、IgM抗体は、習慣流産のなかでは大きな影響ではありません。今の状態でヘパリンを使用したら、たぶんすべての医師から「やり過ぎ」との批判を受けるでしょう。ヘパリンの手間や副作用も小さくはないのです。
心配症なもので不育専門病院のHPなどで調べて「無治療では80%、バイアスピリンのみでは50%、ヘパリン併用では20%の流産率である」とあるのは、本当の抗リン脂質抗体症候群で本当の不育症に対しての治療成績です。「出産経験後に体質が変わる事は多々あり、妊娠後に悪化する人もいる」ような明確な症例ははっきりした報告はありませんし、一般的にも認められてません。「不育専門以外の病院では重要視されない弱陽性でも流早死産を繰り返す人もいる」ことも、そもそも「不育専門以外の病院」の意味もよく分かりませんし、「弱陽性でも流死産を繰り返す人」の内容は、産婦人科医学会の正式の答申でも認められていません。
インターネットは様々な意見をそのまま載せられていますし、安心するような記載は記載されていないでしょう。調べれば調べるほど不安になるような情報しか得られませんよ。ご自身でどんどん不安になるようなことをおこなっていますね。
妊娠では「こうすれば大丈夫」のような事は残念ながらありません。当クリニックでおこなった検査は、染色体検査を除いて、少なくとも産婦人科学会で正式にコメントされている検査方法は網羅されています。その上で再度ご心配ならば、おいで頂ければ染色体検査を含めて再検査をお受け致しますよ。これ以上心配されても得るものはないでしょう。すでに十分おこなえるとはおこなっていると思いますよ。