No. 12271

今、現在妻が不妊治療を行なっています。 人工授精3回実施し全て陰性。その後自然妊娠し7週で稽留流産し手術。体外受精実施し1回目陰性、ホルモン補充で陽性で9週で稽留流産で手術、3回目の移植は陰性でした。 不育症は保険適応で実施できる採血のみ実施し異常なし。流産した際に胎児の染色体検査はできませんでした。 妻の希望で(主治医からは不要といわれたようですが)先日ERA検査を行った際に、膣内が無菌状態であることが分かりました。 膣内の善玉菌を増やすことで、妊娠のしやすい環境作りにつながるとの文献を見ました。 妻は、腸溶性のラクトフェリン2種類とラクトフェリンの膣剤を使用し始めましたところです。 ①ラクトフェリンの服用、ラクトフェリンの膣剤の使用について、先生はどのようにお考えになりますか?どの程度の期間継続するとラクトバクチルの数値は上がるのが通常ですか? ②残りの受精卵が5BBと4BBがあります。 (これまで5AAで陰性1回、陽性一回、4AAで陰性)先生のご経験上の着床率をお聞きしたいです。

No.12271 タカ

カテゴリ: 着床障害 習慣流産・不育症

今、現在妻が不妊治療を行なっています。
人工授精3回実施し全て陰性。その後自然妊娠し7週で稽留流産し手術。体外受精実施し1回目陰性、ホルモン補充で陽性で9週で稽留流産で手術、3回目の移植は陰性でした。
不育症は保険適応で実施できる採血のみ実施し異常なし。流産した際に胎児の染色体検査はできませんでした。
妻の希望で(主治医からは不要といわれたようですが)先日ERA検査を行った際に、膣内が無菌状態であることが分かりました。
膣内の善玉菌を増やすことで、妊娠のしやすい環境作りにつながるとの文献を見ました。
妻は、腸溶性のラクトフェリン2種類とラクトフェリンの膣剤を使用し始めましたところです。
①ラクトフェリンの服用、ラクトフェリンの膣剤の使用について、先生はどのようにお考えになりますか?どの程度の期間継続するとラクトバクチルの数値は上がるのが通常ですか?
②残りの受精卵が5BBと4BBがあります。
(これまで5AAで陰性1回、陽性一回、4AAで陰性)先生のご経験上の着床率をお聞きしたいです。

高橋敬一院長からの回答

流産が2回でご不安のことと思います。流産の主な原因は偶然おこる胎児の染色体異常です。2回の流産はしばしばおこることであり、何もしなくても次回の妊娠では7およそ5%は継続するのです。不育症の検査では異常がなかったので、実際には妊娠している今までの治療を継続する事で問題ないと思いますよ。ERA検査は着床の窓のズレの検査であり、膣内の細菌の検査ではありません。無菌状態であったとの検査とERA検査は、本来は着床しない着床障害のかたにおこなう検査です。今まで妊娠しているので、これらの検査をおこなった意義はどのような目的だったのでしょうか。実際に妊娠しているかたに無菌状態であった(つまり妊娠しにくはずの状態)との検査結果で、この検査の信頼性もあやうく、ラクトフェリンを使用する意義も曖昧な状態になっています。これらを無視してのアドバイスとしては、一般論となりますが、ラクトフェリン内服と膣剤の使用でどれだけのラクトバチルスが定着するかの明確なデータは個人差が大きくまだありません。当クリニックでは、ラクトバチルスが少ない方には、乳酸菌製剤、ラクトフェリンの内服、そして、胚移植数日前から乳酸菌製剤(ラクトバチルス)自体の膣剤を使用しています。現状では、無菌状態tの結果がでてしまったので、この結果にこだわるならば、ラクトフェリンを使用しながら、今間の治療をおこなう事で十分だと思いますよ。実際に2回妊娠している事実は大きいのです。