No. 1952

体外受精をありがとうございました。初めてだったので期待した分残念でしたが、また頑張ろうと思います。 採卵時に先生の水腫かなとのつぶやきを聞き、大変ショックでした。昨年11月に卵管造影検査をした際、左右ともに通っているが、左が詰まりぎみとの説明を受け人工受精を6回、子宮鏡検査も受けました。その間、卵巣に水が貯まったこともありました。 ○卵管水腫は卵管造影検査で分からなかったのは、水腫が小さいからでしょうか?採卵時にしか分からない場合もあるのでしょうか?人工受精がムダだったのかもと後悔しています。 ○卵管水腫の状態が判らないままなのですが、今後の治療方法は腹腔鏡の手術が必要なのでしょうか?このまま体外受精を続けていくべきなのでしょうか? ○体外受精なら採卵は来周期になるのでしょうか? ○採卵前には卵が4個と言われた日もあったのですが、採卵当日は2個しかなく、先生も2個と驚かれていた声をだされていましたが、排卵してしまう、または消えてしまうことはよくあることなのでしょうか? 判定日に卵巣水腫の報告書と陰性の結果が出てしまい、ショックで何もきけませんでした。信頼できる先生と思っていますので、私の不安と疑問について長々と書いてしまいました。申し訳ありせん。宜しくお願いいたします。

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カテゴリ: 体外受精・顕微授精

体外受精をありがとうございました。初めてだったので期待した分残念でしたが、また頑張ろうと思います。
採卵時に先生の水腫かなとのつぶやきを聞き、大変ショックでした。昨年11月に卵管造影検査をした際、左右ともに通っているが、左が詰まりぎみとの説明を受け人工受精を6回、子宮鏡検査も受けました。その間、卵巣に水が貯まったこともありました。
○卵管水腫は卵管造影検査で分からなかったのは、水腫が小さいからでしょうか?採卵時にしか分からない場合もあるのでしょうか?人工受精がムダだったのかもと後悔しています。
○卵管水腫の状態が判らないままなのですが、今後の治療方法は腹腔鏡の手術が必要なのでしょうか?このまま体外受精を続けていくべきなのでしょうか?
○体外受精なら採卵は来周期になるのでしょうか?
○採卵前には卵が4個と言われた日もあったのですが、採卵当日は2個しかなく、先生も2個と驚かれていた声をだされていましたが、排卵してしまう、または消えてしまうことはよくあることなのでしょうか?

判定日に卵巣水腫の報告書と陰性の結果が出てしまい、ショックで何もきけませんでした。信頼できる先生と思っていますので、私の不安と疑問について長々と書いてしまいました。申し訳ありせん。宜しくお願いいたします。

高橋敬一院長からの回答

今回は良い結果が出ずに残念です。卵管造影検査は簡単に行える検査であり、非常に有用な検査です。しかし、あくまで影絵での判定になるので、その正確性に関しては限界があります。一方、卵管水腫に関しても軽度から重症まで様々なランクがあります。重症の場合には、常に超音波検査で水腫のたまりが判りますが、軽度の場合には超音波検査ではわかりません。また排卵時期や排卵誘発をした場合には、卵管の分泌物が多くなり、普段見えていない水腫が観察できるようになることもよくあります。今までの検査では明らかな卵管水腫は認めませんでした。しかし、今回しっかりと排卵誘発したことで水腫の貯留液が多くなり判った可能性はあります。ただし、今回の採卵時の所見のみで断定することは出来ません。もう一度卵管造影検査をしてみる必要があると思います。残念ながら、検査をする事で、状態がすべて明確に判るのものではありません。臨床上は、理論とは異なり、検査や治療には常に限界があるのです。もし、卵管の状態を明確にして治療を希望する場合には、腹腔鏡検査をする必要があります。ただし、卵巣機能が低下しているので、腹腔鏡の意義については微妙になり、実際に受けるかどうかは検討する必要があります。重症の卵管水腫がある場合には、腹腔鏡による手術が基本ですが、卵巣機能が悪い場合や手術が不可能な場合には、採卵時に吸引することで応急処置をして体外受精を繰り返すことがおこなわれます。当クリニックの通院初期には、卵巣機能が低下しており、当方からは治療を急ぐようにお勧めしていましたが、まずは自然で様子を見たいとのご意志から現在までの治療経過になりました。人工授精など、過去のことを後悔せずに、これまでの経過を糧に今後のことを考えてみては如何でしょうか。次回の体外受精は、卵巣を休める必要があるので通常は年明けとなります。今回の採卵前には、大きな卵胞が1個で、小さい卵胞が3個でした。卵胞は1個あたり70~80%の採卵率です。穿刺した卵胞から100%卵子がとれるものではありません。したがって今回2個の採卵数は平均以上の卵胞数とも言えます。採卵が2個であることに、予想よりもとれなかった、と驚くような状況では無いと思いますよ。人間の体は理論通りにはいかないことが多いのですが、その中で何とかがんばっていきましょう。