No. 5035

今日は診察ありがとうございました。 血液検査の結果で再度確認させて頂きたいことがあり、書き込みさせて頂きました。 抗フォスファジルエタノールアミンIgG抗体のキニノーゲンが高く血液が固まりやすい?とのことでしたが、APTTも高くこちらは血液がサラサラになりやすい?との話だったと思うのですが、総合すると矛盾しているような気がしまして、もう一度教えて頂けますでしょうか? 次に妊娠した際には、固まりにくくする薬等を飲んだ方が良いということでしょうか?

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カテゴリ: 習慣流産・不育症

今日は診察ありがとうございました。
血液検査の結果で再度確認させて頂きたいことがあり、書き込みさせて頂きました。
抗フォスファジルエタノールアミンIgG抗体のキニノーゲンが高く血液が固まりやすい?とのことでしたが、APTTも高くこちらは血液がサラサラになりやすい?との話だったと思うのですが、総合すると矛盾しているような気がしまして、もう一度教えて頂けますでしょうか?
次に妊娠した際には、固まりにくくする薬等を飲んだ方が良いということでしょうか?

高橋敬一院長からの回答

抗PEIgG抗体は、基準値以上でしたので、血栓ができやすい状況と判断しますが、1回の検査で確定はできないので、再検査は必要です。APTTは2回とも延長していますので、抗PE抗体の検査を鑑みると、血栓ができやすい状況の検査結果とみます。APTTは本来は、検査値が延長すると、血液が固まりにくい、と判断するのですが、APTTの感度はあまり良くなく、本当に血液が固まりにくい場合には、もっと延長します。一方、検査の盲点として、抗リン脂質抗体が存在すると、APTTは血液が固まりやすい状況でも軽度延長するのです。したがって、APTT単独では、血液が固まりやすい、血液が固まりにくい、との判断は本来できないのです。実際には、血液の固まりやすさ、固まりにくさは、他の凝固因子もみて、その上でAPTTもその程度をみる一つの参考値の扱いです。APTTに確実な意味合いは持たせることは難しいのですね。確かに混乱する扱いになります。しかし、現時点では、血液は固まりやすいと(とりあえず)判断して、妊娠した場合には、血液の凝固を防ぐバイアスピリンを使用します。いずれにしても抗PE抗体も再検査しましょう。