No. 58

初期胚移植と、胚盤胞まで育った胚では、どちらの方が妊娠率が高いですか? また、その周期に移植するのと、凍結して、次の周期に移植するのでは、どちらが妊娠率が高いですか? その違いは、何ですか?

No.58 A

カテゴリ: 体外受精・顕微授精

初期胚移植と、胚盤胞まで育った胚では、どちらの方が妊娠率が高いですか?
また、その周期に移植するのと、凍結して、次の周期に移植するのでは、どちらが妊娠率が高いですか?
その違いは、何ですか?

高橋敬一院長からの回答

初期胚移植と、胚盤胞では、胚盤胞の妊娠率が高くなります。ただし、胚盤胞になるのは受精卵の半分以下です。
全員に胚盤胞移植をしても、全体の妊娠率が高くはなりません。
胚盤胞まで進んだ胚は選ばれた強い胚なので、見た目の妊娠率が高いと考えられます。
したがって全世界的にも、胚盤胞が多いというわけでもないのです。
同じ質の胚ならば、強く排卵刺激をおこなった周期よりも、誘発しない周期の方が妊娠率が高くなります。
したがって、無理に採卵周期に戻す必要がありません。
一方、凍結融解技術が未熟な施設では成績は悪くなるでしょう。
各施設により、技術力や事情が異なるので、前例凍結している施設はまだ少数です。