No.5931 けいこ
ひょ他のクリニックでの治療ですが質問させてください。
現在41歳、自然妊娠の子供が一人います。
二人目挑戦後流産2回。その後乳がんがわかり手術、5年のホルモン治療を終えて不妊治療開始。顕微授精した胚盤胞を着床前診断し正常卵を移植し、現在妊娠6週です。
妊娠がわかってから顕微授精のリスク(先天異常1.5倍、自閉症微増など)を知りました。クリニックではリスクの説明は全くなく、精子の状態も悪くないのに顕微授精でした。
無知だった自分をくやみ、赤ちゃんの異常が心配で夜も眠れず、精神的に不安定になっています。クリニックで相談しましたが、生まれてみなければわからないとのことでした。
かわいそうですしつらいですが、中絶を考えるようになってしまいました。もし障害があったら、育てる自信がありません。
先生のお考えをお聞かせください。
高橋敬一院長からの回答
顕微授精にとても不安になってしまったのですね。顕微授精をおこなった理由は分かりませんが、着床前診断をおこなえるのは、顕微授精をした胚でないと信頼性が損なわれます。もし当初から着床前診断を希望されていたならば、通常は顕微授精をすることになるのが普通なのです。ここでは、一般的な顕微授精の評価をお伝え致します。顕微授精は、通常の体外受精よりも、1.5倍の奇形や染色遺体異常が増えるとれます。しかし、これは、通常でも1%弱の奇形児が生まれますが、それが1.4%程度のなるということです。染色体異常児は通常0.5%弱が生まれますが、0.5%が0.7%になるということです。これをどう感じるかはその方の感じ方によります。世界的には、このくらいの増加は、危険な技術ではなく安全な技術として考えられています。日本も含めて、世界的には、現在では、通常の体外受精よりも、顕微授精の方が多くなっています。これは比較的高い確率で体外受精よりも顕微授精の方が受精率が高く、より高い確率で受精卵を得られる一方、顕微授精が安全な技術であると考えられているからです。一般的には、顕微授精をしたからといって中絶を考えることは希なことだと思います。ただし、実際に出産して育てるのは、ご夫婦によるので、他の人間が簡単にアドバイスをおこなえるものではないでしょう。