採卵時の麻酔方法

いつもお世話になっております。採卵のとき、麻酔は静脈麻酔はつかいますか?恐怖心が強く、とてもこわいので、静脈麻酔をお願いしたいのですが。

No.699 31180こりす

カテゴリ: 体外受精・顕微授精

いつもお世話になっております。採卵のとき、麻酔は静脈麻酔はつかいますか?恐怖心が強く、とてもこわいので、静脈麻酔をお願いしたいのですが。

高橋敬一院長からの回答

大丈夫ですよ。あまり心配されずにご相談下さい。当クリニックでは、採卵時の痛み止めには、無麻酔、痛み止め座薬、痛み止め注射の点滴、静脈麻酔薬、の方法を、その方の採卵数や、癒着の有無、恐怖心の程度、ご希望、などにより使い分けています。採卵数が多い場合や、採卵時の恐怖が高い場合には、静脈麻酔薬も使用します。特に痛み止めを指定・強制はしていませんよ。ただし、卵子が1~3個程度の少ない場合には静脈麻酔を使用するのは、あまりお勧めできません。静脈麻酔の場合には、意識がなくなり痛みを全く感じないメリットがありますが、意識がなくなることで麻酔事故のリスクが高くなるのです。具体的には、血圧・循環の不安定化、気道閉塞、不整脈などがおこり得ます。現在は、かなり細い穿刺針を使用しているので、3個以内ならば無麻酔でも問題なくおこなえています。10個以内ならば状況により座薬でも可能ですよ。日本一体外受精の多い新宿のKレディスクリニックでも静脈麻酔はほとんど使用していないようです。1~2個の採卵数の方も含めてすべての方に静脈麻酔をおこなうのはむしろ過剰な医療行為でありお勧めできるものではありません。ただし、痛みはその方の卵巣の位置や数、心理的な状況により、一人一人異なります。それぞれの方にあった痛み止めを使用しますので、ご希望があれば遠慮なくご相談下さい。