No. 7062

いつもお世話になっております。 本日、主人が精液検査をしていただきました。本人、今までで1番いい、問題ないそうだ。と言っていますが、1番気にしていた奇形率の記載が見当たらず、本人も分からないとの事で こちらでお伺いさせて頂きました。 体外受精、顕微授精については、その日の状態によるのは承知していますが、採卵当日にどちらにするか決断をしなければいけない状況があった場合、どうするかを今のうちに考えておきたいという思いもありました。 貴院では人工受精時の1回のみの検査ですが、他院で数回、奇形率が60〜70%前後という数値でした。 今回はどうだったのでしょうか?

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いつもお世話になっております。
本日、主人が精液検査をしていただきました。本人、今までで1番いい、問題ないそうだ。と言っていますが、1番気にしていた奇形率の記載が見当たらず、本人も分からないとの事で こちらでお伺いさせて頂きました。
体外受精、顕微授精については、その日の状態によるのは承知していますが、採卵当日にどちらにするか決断をしなければいけない状況があった場合、どうするかを今のうちに考えておきたいという思いもありました。
貴院では人工受精時の1回のみの検査ですが、他院で数回、奇形率が60〜70%前後という数値でした。
今回はどうだったのでしょうか?

高橋敬一院長からの回答

当クリニックでは、精子の検査を、肉眼と、コンピューターによる測定(SMAS)とを必要に応じて使い分けています。5月の時には、人工授精の一部として肉眼でカウントしていますが、その時の正常形態率は28%でした。やや奇形率(71%)は高いようですが非常に高いものではありませんでした。簡便法での奇形率は、70%程度まで正常と考えております。したがって以前の検査も正常範囲内と考えられるかもしれません。しかし、すぐにわかる「奇形率」は動いている精子も観察しながらの簡便法であり、毎回ばらつきが大きいのです。一方、7月の検査は、SMASによる計測で、精子のスピードなどは計測できますが、奇形率は測定できません。SMASによる測定では、精子のスピードはとてもよく「元気の良い」精子でした。奇形率の検査には、クルーガーテストという、精子の奇形率を測定する方法もありますが、これは精子の動きをすべて止めて、染色して観察します。その値では、奇形率が95%まで正常とされるのです。しかし、これは実際に診療の人工授精や体外受精では、リアルタイムには測定できません。臨床では簡便法で奇形を評価しています。現時点では、実際の診療では、ご主人の精子の奇形率が問題とは考えないで良いと思います。精密検査をご希望の時には、次回来院時にお申し出頂けますか。