No.9359 梅
高橋先生、初めまして。
SLE(寛解中)抗セントロメア抗体陽性のため顕微授精をしている36歳です。
今回5回めの採卵(43個)にて、前核期4個(融解後は初期胚移植予定)、胚盤胞2個が凍結できました。
移植前にERA+EMMA+ALICE検査をした方が良いかどうかを質問させてください。
治療歴
採卵5回
ohss入院2回
移植3回
①胚盤胞→心拍確認後8w繋留流産
②初期胚2個→陰性
③初期胚2個→化学流産(3w9d時hcg40)
①の流産時、流産胎児絨毛染色体検査
に出しましたが検査不能の結果でした。
妊娠時は、胎嚢が小さく心拍も7wでどうにか確認できたので、当時先生からは「遅延着床かもしれない」と言われておりました。
子宮内膜炎は移植前にビブラマイシンにて治療済みで再検査→完治。
甲状腺はチラージンにて対応中。
NK細胞68%とaPS/PT-IgM 83のため、
移植①プレドニン、バイアスピリン
移植②③プレドニン、イントラリピッド、バイアスピリン、ヘパリン
ビタミンDや子宮鏡、子宮収縮、Th1/Th2などは検査済。
今回の採卵の前に着床前診断の話を聞きましたが、胚盤胞にならないと考え、申し込みをしませんでした。次回採卵時には検討しております。
化学流産を繰り返す場合は、着床の窓ぎりぎりの可能性があるとの事ですが、
繋留流産がある場合、検査の必要はないでしょうか?流産時の先生がおっしゃった遅延着床という言葉が気になっております。
今の主治医に質問したところ、
「おそらく必要ないけれどもやりたかったらやってもいい」との返答で迷っております。
また他に移植に向けてできる対策があれば教えてください。
高橋敬一院長からの回答
セントロメア抗体陽性で胚盤胞が2個出来ているのは、悪くない結果です。今までに妊娠してます。したがって、一般的に考えれば、ERAは必要ありません。また、同様に、子宮内膜炎の治療も済んでいるようなので、これ以上に、EMMA+ALICEも必要性は少ないと思います。もちろん無駄とは言えないので、担当医の言葉は、正確な言い方かも知れません。流産の原因のほとんどが、胚の染色遺体異常です。遅延着床という言葉も、概念としてありますが、一般的に認められているものではなく、非常に曖昧な言葉です。今回は全く関係しないと考えて良いと思いますよ。様々な検査もしていますし、対応もしているようです。曖昧な言葉には惑わされずに、妊娠している実績もあるのですから、あとは正攻法でストレートに胚移植して良いと思いますよ。