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院長がお答えします。

No.9638 さき

カテゴリ: 子宮内膜症 手術 体外受精・顕微授精

いつも大変参考にさせていただいております。
遠方のため他院にて不妊治療を始めたばかりなのですが迷いがあり質問させて頂きます。
右側に10cm、左側に8cmのチョコレート嚢胞があり手術を勧められております。しかし現時点でのAMHが1.2しかなく、しかも両側の脳腫摘出となるとかなりの卵巣予備機能が失われるのではないかと不安になっております。個人的には脳腫を穿刺吸引して体外受精の方が可能性を残せるのではないかと思っているのですが、他院の先生いわく「この大きさでの穿刺吸引は難しい」と言われてしまいました。そのため薬物治療で腫瘍を小さくして、吸引できればと考えているのですが、どのくらいの大きさであれば穿刺吸引可能なのでしょうか。一度手術に踏み切ってしまうと後悔しそうな気がしており、先生のご意見うかがえますと幸いです。

高橋敬一院長からの回答

実際には担当医との十分な相談が必要でしょう。一例としての考え方を記載します。両側のチョコレート嚢腫を手術すると、卵巣機能はかなり低下すると思います。妊娠としてはかなり難しい状況になる可能性が高いと思います。したがって、当クリニックならば、MRIでチョコレート嚢腫の悪性の可能性が少ないことを確認した上で、内膜症の薬(スプレーや注射)をしつつ、内容液を吸引して、2~3ヶ月して嚢腫が小さくなったらば、そのまま体外受精に突入します。メリットは、卵巣機能の定価を抑えられることです。デメリットは、内膜症の根本的な治療法ではないことと、チョコレート嚢腫の悪性の可能性を完全に否定できるものではないので、そのリスクがわずかながらあります。チョコレート嚢腫の大きさは比較的大きいので、どちらの考えを優先するかによって、どのリスクを許容できるかになると思います。すべてに都合の良い方法がある状況ではなく、優先するもとの、リスクを許容するものを天秤にかけての判断になると思います。