卵巣癌と体外受精

初めまして。 他HPで不妊治療をしている36歳です。 3年ほど前に、卵巣がん(clear cell ステージ1(c))を患い、ガイドラインに沿った治療ではなく、妊孕性を残してOPEし、カンプト/シスプラチンを6クール完遂しました。 幸い、現在再発もなく、生理もなんとかある状態まで回復し、不妊治療を再開しました。 AMHは0.17で、病気の背景もあるので体外受精を行う計画でいたところ、治療先のクリニックで、卵巣がんを発症した患者には5年間は、がんの再発リスクがあるため、採卵はしない、全国的にも例があまりない。と言われ、ショックを受けています。 自分の命も大切ですが、命がけで残した残りの卵巣と子宮には、私なりの決意があります。 私のように、卵巣がんを患った患者が採卵するのは、どれくらい危険な行為なのでしょうか。 もともと、ガイドラインに沿った治療法ではないので、難しい質問だと思いますが、是非先生のご意見を教えて下さい。 また、そちらに伺えば、卵胞の成長から採卵、移植までしていただけますか。 宜しくお願いします。

No.989 卵巣機能不全について

カテゴリ: 卵巣機能・卵巣機能低下

初めまして。
他HPで不妊治療をしている36歳です。
3年ほど前に、卵巣がん(clear cell ステージ1(c))を患い、ガイドラインに沿った治療ではなく、妊孕性を残してOPEし、カンプト/シスプラチンを6クール完遂しました。

幸い、現在再発もなく、生理もなんとかある状態まで回復し、不妊治療を再開しました。
AMHは0.17で、病気の背景もあるので体外受精を行う計画でいたところ、治療先のクリニックで、卵巣がんを発症した患者には5年間は、がんの再発リスクがあるため、採卵はしない、全国的にも例があまりない。と言われ、ショックを受けています。

自分の命も大切ですが、命がけで残した残りの卵巣と子宮には、私なりの決意があります。

私のように、卵巣がんを患った患者が採卵するのは、どれくらい危険な行為なのでしょうか。
もともと、ガイドラインに沿った治療法ではないので、難しい質問だと思いますが、是非先生のご意見を教えて下さい。
また、そちらに伺えば、卵胞の成長から採卵、移植までしていただけますか。

宜しくお願いします。

高橋敬一院長からの回答

卵巣癌の再発については、どれくらいのリスクがあるかどうかは残念ながら分かりません。そもそもガイドラインに沿った方法ではないので、明確なデータ自体がないと思いますよ。また、私は癌については詳しくないので、考え方を提示致します。妊娠の可能性を目指して治療をすでに完遂したのですから、その先はご本人の考え方次第だと思います。再発の可能性も0だとは言えないでしょう。しかし急げば、将来再発するにしても、再発する前に妊娠/出産出来るかもしれません。一方、排卵誘発や、妊娠/出産が、再発を早めたりおこしたりする可能性もあり得ます。これらのリスクをご承知の上で治療をご希望ならば、お手伝いすることは可能です。本当は今の施設で治療を受けられるならばそれが最も都合が良いのでしょう。もう一度相談してみるのも一つの方法だと思いますよ。もし当クリニックでの治療をご希望ならば、月1回、千葉大学の生水教授が診療に来て頂いていますので、生水教授の診察も受けて頂き、ご相談させて頂く必要があります。ちなみに、同じ様に、卵巣癌(Ic)を切除し、反対側の卵巣も一部切除、その後の体外受精で妊娠/出産された方は、当クリニックと千葉大の連携ですでにいらっしゃいますので、初めてのケースでもありません。AMHが0.17なので残されている卵子はわずかです。厳しい状況での治療ではありますが、診察をご希望ならば受付にご連絡下さい。